国際会議 Euro-Par 2024において本研究室所属の平賀（研究員）と建部（教授）による論文が受理されました。 Euro-Par 2024は、8月26日から30日にかけて、スペインのマドリードで開催されます。

Kohei Hiraga and Osamu Tatebe, “PEANUTS: A Persistent Memory-Based Network Unilateral Transfer System for Enhanced MPI-IO Data Transfer,” in Euro-Par 2024: Parallel Processing - 30th International Conference on Parallel and Distributed Computing, Madrid, Spain, August 26-30, 2024, Proceedings, in Lecture Notes in Computer Science, Springer, 2024, to appear.

本研究は高性能計算における単一共有ファイルへの並列I/Oの性能問題の解決を目的とする、新しいストレージシステム”PEANUTS (PErsistent memory And Network Unilateral Transfer System)“を提案しています。 単一共有ファイルの並列I/Oは、科学技術計算でよく用いられるにもかかわらず、これまでのストレージシステムはスケーラビリティや性能の面で課題がありました。 PEANUTSは、不揮発性メモリという新しいストレージデバイスとInfiniBandのRDMAの片方向通信を組み合わせることで、ハードウェア性能を限界近くまで引き出し、既存の最先端研究と比べて2.2倍以上の大幅な性能向上を達成しました。

本研究の成果は、これまで不可能であった大規模な単一共有ファイルの利用がデータサイエンスにおける標準的なI/Oフレームワークとなる可能性を示唆し、従来の性能制限を克服する実行可能なソリューションを提示したという点で重要です。

Keywords: PEANUTS, Storage System, Persistent Memory, RDMA, One-Sided Communication, MPI-IO, Parallel I/O, HPC